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タミフル・イナビルの予防投与を勧める

タミフル・イナビルの予防投与を勧める

今年もインフルエンザが猛威を振るい始めました。割りと暖かい冬なのですが、雨が降らないので、乾燥している。日本中に、特に岐阜県・愛知県内には、インフルエンザ・ウィルスが蔓延している。大気がウイルスに汚染されている。
昨年中に予防接種は受けた。手洗い、うがいの対策は充分にしている。可能な限り人混みを避けている。出来ることはしている。罹るか、罹らないかは「運次第」だ。そう観念している。
大半の方はそんなふうに思っておられると思う。
が、こんな大流行の年だからこそ、インフルエンザ治療薬「タミフル」「イナビル」の予防投与をお薦めします。勧めるにはもう一つ理由があります。今年から「タミフル」のジェネリック薬品「オセルタミビル」が登場しました。 薬価は先発品「タミフル」の半額です。
インフルエンザ治療薬の予防投与は自費診療
厚生労働省は、ノイロミダーゼ阻害剤のタミフルやイナビルを予防投与することは認められていますが、(予防投与にて発症を防ぐことが出来ると認めている)予防投与は医療保険を使うことが許されていません。 10日分(タミフル10錠)の処方を受けるということは結構な金銭的な負担でした(1-3割で済む保険診療は本当にありがたい)それが、今冬からジェネリック薬品が登場しました。

<<両剤の予防投与基準>>

オセルタミビル(タミフルのジェネリック)
予防に用いる場合
<成人>
1日1回服用    10日間(10日間が処方日数の上限)

 オセルタミビル   1錠    200円

イナビル(ジェネリックはまだありません)
【予防に用いる場合】
<成人>
ラニナミビルオクタン酸エステルとして40mgを単回吸入投与する。また、20mgを1日1回、2日間吸入投与することもできる。
<小児>
10歳未満の場合、ラニナミビルオクタン酸エステルとして20mgを単回吸入投与する。10歳以上の場合、成人に準ずる。

  イナビル吸入粉末剤 20MG   2500円

      (大人は20MGx2ですから、5.000円)

服用方法は
 一番大切なことは、風邪症状のない間に薬の処方を受けて、手許に準備して下さい。
例1
今度の日曜日にはどうしても参加したい、出席したい会合・会議が有る。インフルエンザに罹りたくないが、どうしたものだろう。そんな折には、水曜日から飲み始めて下さい。そして日曜日までの5日間服用して下さい。
例2
高校(大学)受験生である。学校でインフルエンザが流行っている。夜、咳が出始めた。鼻水も出る。チョット寒気がする。しかし熱はない。テレビのCMだと「早めのパブロン」ですが、ここは「早めのオセルタミビル」にしましょう。感冒症状が治まっていても5日間は飲んで下さい。発熱が続き症状も増悪すれば医療機関を受診して下さい。

妊婦さんへのイナビルの予防投与のお勧め
 妊婦さんのインフルエンザ治療にはいつも苦慮しています。正常満期分娩であっても出産時のトラブル、或いは、先天性の疾患を持って生まれてくる確率はある。「大丈夫です」この薬を飲んで症状を軽くした方が母胎にも、胎児にも利点が多い」と言いきれるといいのですが、言えません。最後は、妊婦さんの判断に任せています。
そんな時、服用するとしたらどの薬を選ぶべきでしょうかと相談されたら、即座にそれは吸入薬である「イナビル」です。とアドバイスしてきました。
あちらこちらと資料を漁っていたら、こんな記事を見つけました。
<<なお、アメリカ(CDC)では、2009年流行のインフルエンザウイルス(A/H1N1)に感染した妊婦に対し 発症から48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬による治療を開始することとし、また感染者と接触した妊婦に対しては10日間の予防的投薬を勧めています。妊娠中にインフルエンザにかかった場合、普段よりも重症化するおそれがあり、またおなかの赤ちゃんにもよくないためです。>>
その中では絶対にイナビルをお薦めします。 粉末状の吸入薬ですので、全身に及ぼす影響が少なく、副作用の発現も少ないと考えられます。

インフルエンザの流行はいつまで続くのか
 集団生活(学校或いは職場)が、続くのでなかなか終息宣言はでないと考えています。そして、気象庁の発表では、2月は大寒波が襲来が予想されています。充分に予防措置をして下さい。怠らないで下さい。そして、大事な行事の前には予防投与を考えて下さい。例年、春休み頃まで流行期が続きます。プロ野球のキャンプ地でインフルエンザが結構流行しますね。

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