薬物乱用防止キャンペーン
「6・26国際麻薬乱用撲滅デー」
ライオンズ・クラブの奉仕活動の大きな柱の一つに「薬物乱用防止キャンペーン」がある。
八百津LCでも、町内の中学校で毎年講演会を企画してきた。今年(2018年)も7月に八百津中学校と東部中学校で講演会を開催する。私もメンバーの一人として参加すべきですが、共に都合がつかないので欠席です。
薬物には元来すごく興味があります。薬物に良い薬物と悪い薬物が有る訳では無い。人間にとって有用であれば、「お薬」として重宝され、有害だと判定されれば「毒物」「危険薬物」というレッテルが貼られる。時々、有用だと思って使い始めたが、使用中に害が多いことが分かり使用禁止になった薬剤もある。
話がチョットそれますが、スポーツの大会でドーピング薬剤として使用が禁止されている薬剤の中には、通常我々が高血圧、貧血、風邪等の治療薬として服用しているものが大半である。漢方薬などは多くがその範疇に入っている。薬理学とはそんなふうに興味深いものである。
今回は、「薬物乱用キャンペーン」で対象となっている薬物について勉強した。
先ずは、数年前まで直ぐそこの街角の自動販売機で購入することが出来た「脱法ハーブ」について
第一章 危険ドラッグ(脱法ハーブ)について
危険性増す脱法ハーブ(平成24年 NHK 特集から)
「脱法ハーブ」が「危険ドラック」と名称を変更したのは、平成26年7月22日
<<脱法ハーブ販売店>>
交番のそばで堂々と看板を掲げる脱法ハーブの販売店。
今、全国でこうした脱法ハーブを扱う店が急増しています。 1袋3グラム入りで4500円程度。
禁止されているのは吸引目的で販売することだけ。
香を焚いて聞いて下さい。・・・こうすれば違法ではない。
<<ハーブは?>>
危険ハーブのハーブは実は、普通の「ミント」です。ミントにインターネット中国から輸入した化学薬品をまぜる。そしてミントの香りを楽しんで下さいと言って売る。カモフラージュです。極端な羊頭を掲げて狗肉を売る商法です。
実際は紙巻たばこのタバコを抜き出してその中に危険ハーブを詰め込んで吸入する。
<<化学物質とは?>>
☆合成カンナビノイドと呼ばれる物質
大麻に含まれる成分に似る。 幻覚などを引き起こすとされています。
☆αーPVP(規制されていない新しい物質)
体にはどのような影響があるのか。覚醒剤によく似た興奮作用がある。
☆AM2201と呼ばれる物質。
人体に危険を及ぼすおそれがあるとして去年、日本では販売などが禁止されました。
ところが、すぐに構造の一部を変えた新しい物質が海外のサイトに登場。
規制をかいくぐる物質が次々と生み出されているのです。
<<日本の現況( 2012年)>>
日本より先に海外では、大麻の代わりになるものとして乱用が広がっていたんです。
その脱法ハーブを製造するために化学物質を大量に作るようになりました。
こうした化学物質が、インターネットなどで簡単に購入できるということで、国内に大量に流れ込んでいるというふうにみられます。
<<脱法ハーブ依存患者>>
「各地にいろんな店があって、普通に入れるし、すぐ買えるという。
捕まらないという安心感(違法ではない。法律違反ではない)があるので、やってしまいますね」
重度の薬物依存患者を受け入れている病院。
去年までは、ほとんどいなかった脱法ハーブの患者が今、1割を超えています。
現状は早急な対応が求められている。
さまざまな課題があるわけなんですが、包括規制を導入し、適切な対応を取る必要があるというところです。
<<その他の報道 新聞・週刊誌>>
2014年(平成26年)7月11日
今日の中日、朝日の朝刊の一面は共に脱法ドラッグのことです。
脱法ドラッグ改め、違法ドラッグです。違法薬です。
7月18日
疑いがあれば、販売停止処分に出来るように法令を変えました。一網打尽ですね。
兎に角交通事故が急増している。死亡事故もありました。
7月31日
危険ドラッグを吸引して運び込まれた30代の男性は、筋肉の細胞が壊れると高くなる酵素(多分CK)の数値が、通常高くても200程度なのが、32万という異常な値を示していました。 強い薬物を摂取すると全身の筋肉に負担がかかり細胞が壊れるこの症状、「横紋筋融解症」と呼ばれ、放っておくと腎不全などで死に至るケースもあります。
8月
美濃加茂にも販売店(自動販売機)があったというのだからビックリ仰天ですね。
取り締まりが強化されます。毎日のように検挙されている。
11月
危険ドラッグ対策のため、議員立法による医薬品医療機器法の改正が行われ、平成26年11月27日に公布されました
2015年(平成27年)
厚生労働省の発表
7月・・・僅か3年前のことであることに注目して下さい。
政府の「緊急対策」を受け、指定薬物への迅速な指定、検査命令等、連携して危険ドラッグ対策に取り組んだ結果、平成26年3月時点で全国に215店舗存在した危険ドラッグ販売店は、平成27年7月に全滅しました。勿論美濃加茂にあった自動販売機も撤去されました。8月19日現在で2.316物質が指定薬物に指定されています
その後も新しい化合物がどんどん販売停止指定薬剤に指定され、姿を消してしまいました。
今のところ「危険ドラッグ」の芽は摘み取ったようですが、監視を怠ってはいけません。
平成30年6月26日 脱稿
第二章 大麻
大麻は、マリファナともよばれる。花穂や葉を乾燥させて製造された物をマリファナ或いはガンジャと呼ぶ。流通している大麻の75%はこれである。花穂や葉の樹液を圧縮させて樹脂にしたものをハシシ, チャラスと呼ぶ。含有される約60種類のカンナビノイド、特にテトラヒドロカンナビノール (THC) には特異的な様々な薬理作用があり]、紀元前から嗜好品、医療品として用いられてきた。暗殺者という意味を持つアサシンという言葉の語源はハシーシュ(大麻)から来ていると言われている。
大麻を吸うとどうなるの
WHOの報告では、大麻常用と、精神病や知能低下との関係について妥当性があるとすると指摘している。一方で癌、後天性免疫不全症候群(AIDS)、緑内障の治療や抗うつ薬、食欲覚醒剤、抗けいれん剤、疼痛疾患対策など様々な分野での治療効果が実証されていることから、さらなる研究の必要性についても推進している。
最近のNEWSから
2018年6月17日
大麻経験、推計130万人 最多薬物に、国の全国調査というショッキングなニュースが流れました。人口割合では、1・4%で、15~64歳の人口に換算すると推計133万1765人に上ることが発表された。シンナーを含む有機溶剤を初めて上回り、乱用薬物では最多となった。若年層に使用を容認する考えが広がり、有機溶剤や危険ドラッグが減少する中、大麻に移行する流れがある。
ところが18日
カナダ、娯楽大麻の合法化でチョコレート工場が大麻工場に
トルドー首相の公約、秋には、大麻が合法化さえる見込みである。
カナダの上院議会でこのほど、秋には大麻が合法となる見込みだ。
全国レベルでの嗜好用大麻の合法化は、ウルグアイに続いてカナダが2カ国目となる。G7(先進7カ国)では初めてとなるため、世界の視線がカナダに注がれている。
大麻を所持している。大麻を吸引にたいして
日本は厳罰でありカナダは全面解禁?・・この大きな差は何ですか?こんな犯罪(日本では犯罪、カナダでは無罪)って子とが、これまでもあったのですか。罪の軽・重ではなくて有罪・無罪という根本の差違ですね。
どうなっているのですか?
註
オランダなどベネルクス3国では1970年代から娯楽用大麻から合法化されている。指定された市内の喫煙場所(コーヒーショプ)でのみ許可されている。詳しいことは分からないが、ハードドラッグ(コカイン・モルヒネ・覚醒剤)よりはソフトドラッグ(大麻)を容認した方が薬物汚染に国民が苦しまなくて済む。国家としての損失が少ない。個人としてもハームリダクション(多少害があっても、それには眼を瞑り大過を防ぐという意味。たばこの全面的禁煙よりも加熱タバコへの移行に力を注ぐ。「たばこの実像と虚像」を参照して下さい)目指しているのだ。よく知られているように、オランダでは売春も合法化されています。
世界中から大麻を嗜好する愛好者達が集まってきます。とはいえマリファナの栽培や製造・販売がすべて合法化されているわけではなく、治安の悪化を懸念する声もあって試行錯誤が続いているようです(アメリカでも医療用大麻の合法化は進んでいますが、娯楽としての使用については連邦法で禁止されている)
註
大麻の取り締まり便宜上の分類として医療用大麻と娯楽用大麻があり、医療用大麻は先進9ヶ国では解禁されている。日本では、大麻(マリファナ)は、嗜好用はもちろん、医療用であっても、輸入も所持も使用も禁止されている。麻薬や覚醒剤と同じで「ダメ絶対!」の扱いを受けている。
2017年現在、オーストラリア、バングラデシュ、カンボジア、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、チェコ共和国、ドイツ、インド、ジャマイカ、メキシコ、オランダ、ポルトガル、南アフリカ、スペイン、ウルグアイおよび一部の米国の管轄区域は医療用大麻は許可されており、娯楽用大麻に対しては制限的な国です。
一方、中国、エジプト、フランス、インドネシア、日本、マレーシア、ナイジェリア、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、サウジアラビア、シンガポール、韓国、タイ、トルコ、ウクライナ、アラブ首長国連邦およびベトナムは 医療用、娯楽用共に使用が厳しく禁止されている。
今何が問題か
絶対に手を出してはいけない
人類の歴史の中で大麻は世界各国で大昔から娯楽用として、医療用として幅広く使われてきた。我が国でも使われてきた。そして屋外で栽培された「麻」は衣料用(医療用でなない)として、農耕用資材の綱として非常に重要なものであった。それが1900年代になって世界的に規制が始まった。日本もそれに倣って戦後、麻の生産も、大麻の使用も禁止した。厳しく禁じたままである。その反面この30年、大麻はそれほど体に害はない。少なくとも医療用には使用が許可されても良いのではないという考え方に変わりつつある。実際認めている国が沢山ある。日本は頑なな方である。カナダに至っては全面解禁である。
しかし、日本は厳禁の国である。カナダで、カリフォルニアで「OK」ならば日本も許されるべきだと考えてはいけない。考えても良いが、実行してはいけない。
大麻の所持は、使用は大罪である。社会的に葬られてしまう。どうしても経験したければ、娯楽用大麻の使用の許可されている国に旅行すれればいい。耽溺性は殆ど無いので誰も喫わない、使わない世界に戻れば何の苦労もなく順応出来る。
カラチに死す?
1979年9月、私達カラコルム遠征隊はパキスタンの首都イスラマバードで現地解散をした。N氏、ハセ、クロそしてわたしの4名はモヘンジョダロの遺跡を観光してカラチへと南下した。カラチからバンコクへ飛ぶのだが、それぞれに荷物の中にはガンジャが残っている。空港の検査で見つかれば即逮捕、そして簡単な裁判で死刑判決だと警告されていた。
イスラム国家の冷徹さは身に沁みていた。遠征前に滞在した、ミセス・デイヴィス・プライベート・ホテルの支配人、チャクーは酒好きの好人物だった。外国人だけが購入出来るビールやウィスキイーを分けてやると喜んでいた。帰ってくると姿が見えない。どうも、アルコール違法飲酒が見つかって馘をはねられたらしい。
とにかく、ヒマラヤ遠征を生き延びた命をマリファナと交換する訳にはいかない。放棄しようということになった。が、クロは元々ヘビースモーカーである。その夜は、この世の名残りとばかりに吸い続けたようである。容体がおかしいということで部屋に駆けつけてみると部屋は言い訳の出来ない強烈な薫りが立ちこめている。窓を開ける。呼びかけても意識朦朧である。完全にラリッテいる。痛覚刺激にも反応が鈍いというよりも多幸感に溢れている。瞳孔は散大し、脈も速い。私達3人は相談した。「困った」「覚醒しなかったらどうする」「見つかれば同罪だぞ」1時間待てども前後不覚のままである。
最終的には、明日の朝、それぞれ身支度をしてクロの部屋を覗こう。状態が今と変わらなければそのままにして立ち去ろう。友人であることは隠し通そう。そうしないと俺たちもやばい。眠られぬ夜だった。が、マリファナは、症状は数時間で消失するのだ。元気そのもののクロだった。狐につままれた如くのカラチの一夜だった。今でもその時の話になるととクロは「みんな友達がいないなぁ!」「俺ショックだ」と喚くが、あの時の残りの3人は真剣だった。これは1979年のエピソードである。その7年ぐらい前にはネパールではハッシッシコーヒーや、ハッシッシケーキがごく普通に店頭で売られていたそうだ。「ごく普通」ではないが、オーダーすることが出来た。79年のネパールのカトマンズでは、見かけなかった。トレッキング先のバッティーでもダメだった。世界中が厳しく規制していた時代だった。
医療用大麻のことは「項目」を改めて書くつもりである。