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こんにちわ赤ちゃん  その2(2018年4月追加)

 

対策は手段はあるのか?

私は考え、意見を拾った

 

少子化担当大臣

 

 

 

 

そうだ。国も積極的に取り組んできているはずだ。見てみよう。内閣府のホーム・ページを開いてみました。国も本腰を入れて色々と政策を立てています。人口減を食い止めるにはどうしたらよいのだろうか。妙案があるかもしれない。国も各自治体でも様々な対策を立てなんとか歯止めを掛けようと努力をしている。が、効果は今ひとつである。なんと、子育て、教育への投資・予算は一向に増えていない。2007年、第一次安倍内閣から少子化担当大臣が設けられ、上川洋子議員が初代の大臣になった。その後現在まで17代の大臣が誕生したが何度も目標は立てられたが、看板ばかりでした。新三本の矢もダメでした。それでも2012年の民主党政権下では移民政策が論じられ、年間20万人の移民の受け入れによって1億の人口の維持を提案した。が、大反対にあって立ち消えになってしまった。でも、私は勇気ある提案だと思う。民主党の鳩山内閣では「子ども手当」が創設された。

 

註  1

新三本の矢

 新しい「3本の矢」とは、①2020年ごろに名目GDPを600兆円にする、②希望出生率1.8を2020年代初頭に実現する、③2020年代中ごろには介護離職をゼロにする、という具体的な目標が掲げられた。

 

その1   移民(閉鎖的なイメージを払拭して新たな開国を)

 

2012年、民主党政権下で検討され、2014年には毎年20万人の移民を受け入れることによって一億の人口を維持しようという企画が提案されたが、総スカンを食った。それで無くても人気絶不調の民主党政権を揺さぶった。その後の安倍政権下では誰も口に出さない。長期安定政権だからこそ、言い出して欲しいのだ。  移民の受け入れには沢山の問題があります。日本はこれまでに移民を受け入れたことは一度も経験が無いですね。

註 2

 奈良時代の渡来人、帰化人は移民だろうか。佐伯、服部、織部等という名字はその末裔であると聴いている。

受け入れの枠組みをどう考えるのか

  どこの国から 何人 どんな資格

移民制度の柱

  教育制度、衣食住の環境、社会福祉制度

意識教育

  世界のIT産業のトップであるグーグルやヤフーは移民によって創出されて企業である

ソフトバンクの孫正義も韓国系の移民の子孫である

「移民」を忌み嫌う意見の人も多い。

その考えの根本は、「移民受け入れ」と「自由」と「治安」の3つは共存出来できない。

シンガポールは「移民受け入れ」と「治安」を選択した。厳格な法律で「自由」を規制している。欧州は「移民受け入れ」と「自由」を選択した。それによって治安は、犯罪が激増し、武装警官を創設することになった。日本は「自由」と「治安」を選択している。

 色々の想いはあるだろうが、現実に127万人の外国人労働者が働いている。労働人口の中に占める割合は2%強である。彼等の中から移民を望む人があれば、積極的に受け入れるべきではないか。

註  1

私個人も「移民受け入れには積極的な立場ではない。家にも車にも施錠をしなくても大丈夫。落とし物は現金でも戻ってくる。そんな日本が大好きである。

その 2  こども保険の創設(保育の、教育の無償化)

2017年3月、小泉進次郎を中心とする若手自民党集団が「こども保険」の創設を提案した。政府の方針は「教育国債」を発行してそれを資金にしようとするものだった。教育の無償化に向けての二つの提案であるが、保険の方は社会保険料に0.1%上乗せすることによって3400億円の資金が集まる。1人当たり月額5000円の支給することが出来る。将来的には保険料を上げて25.000支給し子育て・教育の無償化に役立てるというものだ。教育国債は使用目的を明確化するだけであって、将来の世代に負担を残すことになる。

小泉さんの説明

「子どもがいない人も、将来、社会保障の給付を受ける側になる。社会保障制度の持続性を担保するのは若い世代がどれだけいるかだ。若い人を支援するということは子どもがいる、いないに関係なく社会全体の持続可能性につながるということを説明していく必要がある」

註  2

2012年、民主党鳩山内閣時代に「子ども手当」が15歳以下の子供に所得の制限なく支給されたことがある。2011年の東日本大震災の復興にも莫大な資金が必要であり、尻切れトンボで終わってしまった。日本の子育て支援予算はヨーロッパ諸国より見劣り(GDP比でスウェーデン3.21%、フランス3.00%、ドイツ2.22%に対し、日本は0.81%と先進国中最も少ない国の一つである。既存の児童手当や扶養控除だけでは不十分との主張を背景に導入された。主張は素晴らしかったが、財源がハッキリしていなかったことがネックとなってしまった。

 

その3  教育は国の根幹である

 

NHKの朝の連続テレビ小説「あさが来た」(平成27年9月末月から28年4月始め)の一場面である。ヒロインあさ(波留)が、日本で始めの女子大学(日本女子大学)を作ろうとして東奔西走しているときのことである。早稲田大学を創ったその当時の教育界の重鎮大隈重信(高橋英樹)をその屋敷に訪ね、設立の陳情を懇願する。高橋英樹の重信は信念を持って言う。

一番大切なのは、人を育てることだ。

その根幹となるのは教育じゃ。

教育が国造りの根本だ。

格好良かったですね。

明治の初期に慧眼を持ってそう断言していた政治家はいた。(その時大隈重信は下野していた)

 

その 4 堺屋太一の勇気ある画期的な発言

                                     

経済評論家の堺屋太一が週刊朝日(平成28年12月23日号))の林真理子との対談(マリコのゲストコレクション)でこんなことを話していました。よくぞいいましたね。世の中の大半の人が「ウン!そうだね」「その通り!」と思っていても口に出さないことを言い切りました。

その要旨を掲載すると、

女性に「母性愛がなくなってきているんじゃないか」

24歳以下で子供を産む女性

アメリカは1000人中112人いるのだが、日本では35.7人

若い女性に産んで貰いたいし、そんな環境を作らなければいけない。

市長が、政治家が成人式で「早く子供を産んで・・」などと言おうものなら袋だたき。

何か言うと女性の怒りを買うし、何故、女性が怒るのか全く分からない。

しかし、現実問題、若い人が子供を産まないというのは大変な社会的損失。

 

彼が24歳という年齢を持ち出したのはこの年齢ぐらいまでに第一子を出産しないと出生率は上がらないからである。30歳までに第一子だと2人出産が精一杯です。

が、若い女性を集めてそんなことを講演したら、話したら大騒ぎである。総スカンです。

今の日本では腫れ物を触るが如くですからね。

 

註  3

 林真理子の対談(マリコのゲストコレクション)からもう一つ

週刊朝日の2018年01月19日号で野田聖子総務大臣との対談が掲載されました。

9月の総裁選に立候補されますかと質問されて野田大臣は、「大切なことは総裁になることじゃなくて、ずっと戦い続けることだ・・・」

少子高齢化 人口減少 に対する危機感も少し話されました。そのことに対する危機感は同感です。同感ですが、残念に思うことは「出産」と言うことに対するアピールがなかった。「子供を産みましょう」と呼びかけましょうという訴えがなかった。

 北海道の上土幌町の試みを紹介されました。 ふるさと納税で大成功した。少子化対策に集中的に使い「子育て少子化対策夢基金]を創設した。町の認定こども園に来る子供は全員無償。子供を預けて働く→余裕が出来るから又産む。近隣からも移住する人が増えて、人口がどんどん増えていって、奇跡のV字回復をした。

これって、本当の少子化対策ですか。・・・筆者の感想(隔靴掻痒的な考えじゃないかな)

 3人目を産んだらクーポンでお祝い金、助成金を出す自治体はあるが、額は少ないということも話されていました。

  信念の女性(ヒト)ですね。 強くて可愛くて情に脆い。義理堅い。そして誰にもエバラズ親切

 林真理子はこんなふうに対談後の感想を書いていました。

野田総理誕生は日本が大変貌できる大きなチャンスだと想います。

 

その5 低用量ピルの薦め

将来的には子供を産みたいが、今は・・・。

希望した時に叶うための準備

2018年

01月04日

佐藤孝充から蓮尾先生へのメール   

明けましておめでとうございます。> 今年もよろしくお願い申し上げます。

少しお尋ねしたいことがあってメールを出させて頂きました。

同窓会(平成29年11月 東京パレスホテル)の折に少しだけお伺いした話しの続きです。小生の 長男が結婚しました。寅年ですから誕生日が来ると32歳です。

奥さんは、辰年ですから、誕生日が来ると30歳です。2人とも、結婚はしたが、 妊娠・出産・子育てということはおそらく、今のところ眼中に無いようです。彼等が特別ではなくて世の中全体の雰囲気がそうですね。

が、 いつかはそう思う(子供を育てよう)時が来ると考えて何をアドバイスすべきかと

思い悩んで、先生の話を思い出しました。

生のお話の骨子の理解はこんな処で良いでしょうか。

1.無駄な排卵を止めましょう。

1.排卵の度に卵巣の機能は落ちていきます。

1.排卵させて妊娠をしないと子宮内膜症にもなります。

1.卵巣機能の低下、子宮内膜症、この2つが問題です。

1.この2つが、その女性に不妊症を誘発させる。

1.今、妊娠を望まないのであれば、低用量ピルを服用して無排卵状態を続ける。

1.挙子を希望した折に中断すれば、満を持して良い卵子が排卵されてくる。

1.卵子の垂れ流しのままで、30代半ばで妊娠を希望しても確率は低い。

   日本はこのところの教育が、医学的認識が低い。

1.30歳の今、妊娠を望まないのであれば[低用量ピル]の服用が望ましい。

こんなふうの解釈、理解で宜しいでしょうか。

  追記

  エラそうなことは言えません。私は34歳で結婚しました。

  長男が生まれたのは37歳でした。次男は45歳の時でした。

  結構大変でした。

  そんな経験も含めて、話しておきたいと思っています。

  私の理解に対して、訂正・加筆をお願い申し上げます。

  今日は寒いです。朝マイナス3度ぐらいありました。  

 

蓮生先生から返事

新年明けましたおめでとうございます。

こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。

 

お嫁さんの年齢が30歳になられるということですが、中高校生への性教育では妊娠適齢期は15歳くらいから30歳前後までと説明しています。いわゆる、とても妊娠しやすい年齢という意味です。

30代に入ると少しずつ妊孕性(妊娠する力)は低下していき、40代に入ると一般的には妊娠の確率はかなり低下します。

もちろん30歳になったからといってもそれほど心配する必要はありませんが、もしも人生で一人でも子どもを産むことを考えているのであれば、35歳までにはできたら1回は出産があるといいですね。

 

現時点で妊娠希望がなく、それこそ35歳前後で妊娠を希望するような場合にはピルがとてもお勧めです。

その理由は先生が書かれていたことで正しいのですが、それぞれにコメントを少し書いてみます。

以下、赤字は蓮尾先生のコメントです。

 1.無駄な排卵を止めましょう。

→その通りですね。排卵の回数が多ければ多いほど卵巣癌なども増加します。

 1.排卵の度に卵巣の機能は落ちていきます。

→排卵の度に卵巣機能が低下するのではなく、年齢が増すほど低下すると考えた方がいいでしょうね。

 1.排卵させて妊娠をしないと子宮内膜症にもなります。

→確かに排卵があって妊娠しないと必ず月経が開始します。この月経の回数が多ければ多いほど子宮内膜症になる確率は高くなります。

そして、子宮内膜症の女性の半数は不妊症ですので、内膜症を予防するということは、将来妊娠希望の女性にとってとても重要です。

ピルを服用していても月経は当然来るのですが、ピルを飲んでいての月経は子宮内膜の量を減らすため、子宮内膜症はむしろ減少するのです。

 1.卵巣機能の低下、子宮内膜症、この2つが問題です。

全くその通りですね。年齢による卵巣機能の低下、卵子の老化、そして子宮内膜症になるとそれ自体で妊孕性は低下します。

 1・この2つがその女性に不妊症を誘発させる。

内膜症になれば妊娠の確率は低下し、不妊症となる確率は高まります。

 1.妊娠を望まないのであれば、低用量ピルを服用して 無排卵状態を続ける。

→妊娠希望がなければ、最も確実な避妊法であるピルを飲むことは意味がありますし、排卵をさせないので卵巣がんや子宮体がんリスクが低下し、そして子宮内膜症の発症も低下させます。

 1.挙子を希望した折に中断すれば、満を持して良い卵子が 排卵されてくる。

→その通りです。中用量ピルなどには今でも卵巣機能不全による不妊症という適応があります。もちろん低用量でも中用量でもピルを飲んでいるときは妊娠はしませんが、ピルをやめると卵巣機能が高まるということなのです。

 1.卵子の垂れ流しのままで、30代半ばで妊娠を希望してもその確率は低い。

   30歳の今、妊娠を望まないのであれば[低用量ピル]の服用。

→その通りですね。

 こんなふうの解釈、理解で宜しいでしょうか。

→その通りです。しかも、仕事をしている女性の場合、ピルを飲むことは将来の妊孕性を高めるというだけでなく、月経開始日がいつでも確実にわかり、その月経開始時期をいつでも自由自在に変更でき、月経を毎月起こす必要もなく、2ヵ月に一度、3ヵ月に一度、極端に言えば一年に一度に減らしても害はありません。日本でもやっと120日に一度だけの月経にするピルを厚労省が承認してくれました。欧米では一年間服用を継続し、一年間に一回だけの月経にするピルも主流になっています。

このような知識を持つ機会の少ない日本の女性はとてもかわいそうだと婦人科医として感じています。お嫁さんに上記のことを伝えていただければ嬉しいです。

将来の妊娠の有無は別として、ピルを上手に利用することで人生が大きく変わり

ますよ。もちろんいい方向に変わりますよ!

註   4

蓮尾 豊先生

弘前大学医学部の同級生であり、若い女性への性教育から更年期の女性の疾患を主に30年以上前から積極的に関わってこられたこの分野の先達であり、碩学でもある。女性のヘルスケアーに現在も心血を注ぎ、全国を精力的に講演されている。

http://aomori-whi.com/

  その6  女性に対する不妊治療の現状

 

不妊症とは避妊をしないで正常な夫婦生活を営んで1年間(2015年、国際的基準に合わせた)経っても妊娠しない病態。発生頻度は、妊娠を希望する夫婦10組に1組の割合の頻度だとされている。男性側に原因 24%、女性側に原因 41%、 両性に原因 24%、不明 11%とされている。

     赤・・ET治療の妊娠率 緑・・総治療の妊娠率  黄色・・総治療の出生率 青・・総妊娠の流産率 横軸・・年齢

               

   問題なのはその不妊症の治療開始年齢、特に女性の開始年齢が高齢化していることである。初婚年齢が非常に高くなっている。そろそろ結婚して、妊娠・出産・子造りをと思った時は既に年齢を重ねている。不妊症と診断され治療を開始するも治療が難しく妊娠率が低い。ART(生殖補助医療技術)のなかでも、早期に体外受精にすすむという人が多いのです。ところが人間の体というのは年齢とともに妊娠率は下がり、流産率はどんどん上がっていきます。結果として体外受精ー胚移植(IVF-ET)の施行症例数は世界で一番多いが、成功率(妊娠率)は最も低い。技術は最高だと言われているが、卵子の老化(排卵因子)、即ち治療を受ける女性の年齢が大きく関与しているので、成功率が低い。これを最大限防ぐためには、妊娠を望まない(現時点で・・)女性は日常的に低用量ピルを服用することが勧められる(前述の蓮尾先生の主張)。

                     

こんにちは赤ちゃん

 

こんにちは 赤ちゃん あなたの笑顔
こんにちは 赤ちゃん あなたの泣き声
そのちいさな手 つぶらな瞳
はじめまして わたしがママよ
こんにちは 赤ちゃん あなたの生命
こんにちは 赤ちゃん あなたの未来に
このしあわせが パパの希望よ
はじめまして わたしがママよ

ふたりだけの 愛のしるし
すこやかに美しく 育てと祈る
こんにちは 赤ちゃん お願いがあるの
こんにちは 赤ちゃん ときどきはパパと
ホラ ふたりだけの 静かな夜を
つくってほしいの おやすみなさい
おねがい赤ちゃん おやすみ赤ちゃん
わたしがママよ

 梓みちよが唱っていた「こんにちわ あかちゃん」

 のメロデーがあちらこちらから聞こえてくる国にしたいですね。

 

   産めよ!増やせよ!!と言う標語は御法度ですが、

「 甦れ日本!」 その為には「産みましょう!」「増やしましょう」と言う表現ならば許されるのでしょうか

                              平成30年2月12日脱稿

 

追加発言

ムンクの叫びは何を語る

少子高齢化が進む日本の将来に対して、大変だと警告を発しているのではないか。そう力説するのは、歴史人類学の鬼頭宏 静岡県立大学学長である。
国立 社会保障・人口問題研究所って知っていますか?
 あのムンクの顔はこの研究所が発表した2060年の日本の人口構成のピラミッドにそっくりなのだ。
 同じ研究所が発表した2045年には、東京以外は人口減になる。秋田県は4割減になり、65歳以上が半数以上になる。
   そんな構成の社会が成り立つのか。

あの絵は、叫んでいるのではなくて、聞こえてくる叫びに怖れおののいて、耳を塞いでいる画家本人らしい。

人手不足ではない、人がいない。
好景気で物がよく売れる。これまで、100人でやっていた仕事を150人でやりたい。それぐらい需要がある。欲しいが求人をしても人が集まらない。これが人手不足である。
一方 今話題の「引っ越し難民」は違うのだ。

引っ越しが出来ない。茨城県庁の引っ越しは職員が動員されて行っている。
引っ越し難民である。 これらは、引っ越しをするという実務をする若い労働者がいないのだ。

需要が多くなっているのではない。需要は少なくなりつつあるのだが、それに対応する労働者がいない。
    勿論、宅配などの需要が多いのも事実であるが、好景気でという形容詞に惑わされてはならない。
65歳以上の人口から観ると12.000万国家であり、20-40代の人口数から観ればもう10.000万人を切り始めている。
道路の拡張、鉄道網の一層の充実など愚の骨頂である。
高速道路・・・誰が走るのだ。
6.000万国家の投資、設備投資にしておくべきだ。

                                                  04/03     中日春秋の記事を基に追加

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