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タカさんの浅智恵(JRに関する3つの事)

 歳をとると愚痴っぽくなる。愚痴は言いたくないが、やはり賢者の愚(なんだそんな言葉あるのかと言われそうですが・・)として書き残しておきます。

 日本社会でよく使われている慣用句の一つに「東証一部上場企業」というのがあります。そしてこんな使われ方をします。「東証一部上場企業というのは企業倫理、製品、財務状態、全てにおいて日本のトップであるという証です。」「そこで作った製品であれば品質も信頼できます。」「太鼓判です」

 しかし、その言葉が如何に空々しいかはこの数年の次から次へと明るみになる企業としての不祥事・不正事件を顧みるとよく分かる。思いつくままに並べても、三菱マテリアル、東洋レーヨン、神戸製鋼、スバル重工、日産自動車、東芝等が思い浮かび、枚挙にいとまがない。これらの企業は「東証225銘柄」というエリート中のエリート会社である。

日本は長い間、誠実さ、確実な品質、製品の信頼性において世界中の輝ける手本となっていた。しかし、どうもそれは虚像になりつつある。そんな時期もあったが今はその虚像に身を隠してこそこそと悪巧みをしているようだ。

これは前置きです。私は、政治家でもなければでもなければ、「リンリ・リンリと鳴き叫ぶ社会評論虫でもない。

第1話

おいおい JR西日本さん!! 

それはいくらなんでも危機管理体制が甘すぎるよ

 

 JR西日本が車両を所有・管理する12月11日(平成29年)運行の博多発東京行き「のぞみ34号」の台車で亀裂が見つかり、運輸安全委員会が新幹線で初の重大インシデント(重大な事故につながる恐れのあった事例)と認定した問題で、19日に記者会見したJR西の吉江則彦副社長は「そのまま走行していたら破断し、脱線などの大事故になった可能性が高い」との見解を示した。新幹線は、乗務員が異臭を感じるなどして以降、約3時間も運行を継続しており、亀裂はこの走行中に広がったとみられる。

 会見で吉江副社長は「台車への亀裂の発生は想定外だった」とする一方、「列車を止めることができなかったのは大きな反省点」として謝罪した。                              新聞記事よりコピー

 

博多駅を出発後、異常音と臭いに乗務員が気づいた。その他の乗務員からも同様な指摘が相次いだ。新大阪駅で申し出るも受け入れられなかった。新大阪でのJR西日本からJR東海への申し送りも「異常なし」とされた。その後多くの乗務員そして乗客からも異音と異臭の指摘があり名古屋駅に到着して漸く点検をした。点検したら台車に亀裂があった。

 亀裂は重大事故に繋がる。あってはならないことですという専門家の指摘が掲載されている。が、私はそうではないと思う。亀裂だろうと断裂だろうと全く予想もしないことは起きるのだ、あるのだ。起きるという前提で「その時どうするか」という対策を立てなければいけない。杞憂かもしれないが異常な事態は、事故はいつか必ず起きる。起きたときにどうするのかを常に念頭に入れておくことが大切だ。

 開業以来「重大事故に繋がるインシデント」が一度もない新幹線というゴールド・ラベルのレッテルに胡坐をかいていた。胡坐をかいていても良いのだが、鋭い臭覚だけは持っていて欲しかった。乗務員の申し出を受けて新幹線の出発を送らせるだけの勇気を持てるような訓練を積んでおくべきだった。  吉江副社長は「台車への亀裂の発生は想定外だった」と会見で弁明していたが、これが日本のリーダーの認識なんだね。少なくとも平成17年の福知山線の脱線転覆事故の大惨事の反省は感じられませんね。

 まだまだ日本安全神話から抜け出られないのか。

後日談

平成30年2月末にこんな発表があった。「台車の製造を請け負った川崎重工業(勿論日経225の企業)が、台座の製造過程でマニュアルに反して台座を削った。その台座が今回の事故を引き起こした」開いた口がふさがらない。困ったことだね。

出ももっと深刻なことは博多出発後、数十件に上る苦情、報告があったにも拘わらず名古屋まで運転してきたJR西日本とFR東海の乗務員の意識だと思う。「日本の新幹線は、絶対大丈夫」だという過信が最も危険だ。それでも最悪でも脱線転覆事故である。国が滅びることはない。原子量発電所の事故はそれではすまされない。絶対的な過信が国を滅ぼす。世界中にとんでもない被害をもたらす。

                                  平成30年3月6日

 

ちょっと話を変えて

どんなに技術の粋を集積し、叡智を集めて設計しつくったとしても必ず間違いは出てくる。不十分なところはある。そして想定外の事故は起きる。あるという前提で考える時この地球にとって一番恐ろしい、取り返しのつかない事故は何だろうと考える。それは、原子力発電所の事故だと思い至る。東日本大震災時の福島第一原子力発電所のレベル6で十分に分かったはずですよね。この私達が住む美しい星、地球の環境を守って次の世代に引き継ぐ責任が我々にはある。大切な、守り抜くべきこの愛すべき地球に対して申し開きの出来ない、取り返しのつかない事態を引き起こすことは避けるべきだ。核兵器廃絶は当然の流れであり、ゴチャ・ゴチャとアレコレ屁理屈(核抑止力など)をつけて廃絶を目指さない世界の指導者は映画「猿の惑星」をもう一度、観て下さい。「核の平和的利用」という言葉でマスクされた原子力発電所は、現存するもっと恐ろしい存在物であることが分かってきました。アメリカのスリーマイル島の時期、ロシアのチェルノブイリの事故、そして2011年の福島第一原子力発電所、この3回の事故で私達は学んだはずです。万々が一の折りには想像を絶する、いや考えることすら不可能な被害をこの地球にもたらす原子力発電施設は廃棄すべきであり、新設はおろか、再稼働も許すべきではない。

 

注  1

広島型原子爆弾 の ウラン235の 量は約 60kg

  福島第一原発の二酸化ウラン量約 2.466,000kg

 

この2つは用途と原理・条件が多少異なるので単純な比較は難しい。

非常に低い確率ではあるが、もし爆発が起これば広島の比では無い放射能が発生する。

この場合は、広島の爆心地から2km以内の恐ろしい被曝状況が30km以上の範囲にまで及ぶ(誰も怖くて計算しない)と燃料の量からは推定できる。広島は1年後には爆心地でも復興が本格的に始まったが、福島はおそらく今後100年近い年月が必要であろう。

 

 

こんな話も見つけた

米国のスリーマイル島原発で炉心溶融の大事故(1979年)が起きた翌年、日本でも原発の防災指針をつくった。当然の対応だが、これが猛反発を受けた。反対したのは、当該自治体であった。なぜ??「原発は絶対に安全だ」と言われて建設に協力した。それなのに安全指針をつくるのは、「原発は危ない」と言うも同然…というのが自治体の理屈だったという。「原発は安全」との言葉に自縄自縛となって、「安全の研究なんかとんでもない。」「そんなものは国民を不安に陥れるだけだ」という風潮が蔓延(まんえん)していたというから、倒錯した話である   (NHK取材班『原発メルトダウンへの道』)

                  新聞記事の抜粋        2018・1・16

 

原子力発電所を稼動させている国々は原子力発電が安全である。事故は起きないと考えて稼動させているのか言うと、全く反対である。アメリカではテロリストからの攻撃に備えて軍隊が原発を守っている。そして、原子力発電所の側に専用の火力発電所を持ち、全電源ダウンということがないように準備している。そして、冷却水を供給できるようにしている。スリーマイル島の事故以降徹底して事故防止、そして事故が起きたときの対処を万全にしている。漠然とした将来的な負担に眼を瞑れば、原子力発電は非常に安価であり、二酸化炭素を排出しないので地球温暖化防止にも貢献している。が、とてつもなく恐ろしい怪物だ。厳重に管理するのだという意志がある。

注  1

地球は本当の温暖化しているのですか。周期的には今は氷河期に向かっているという学者もいます。産業革命以来のデーターで温暖化を論ずるのはおかしい。地球の歴史は45億年ですよ。二酸化炭素ガス削減には賛成です。つまり、石油を、石炭を化石燃料と称してエネルギー源として利用することに反対ですが、温暖化を助長しているというヒステリックな主張には反対。

その2

信越線で雪のため電車が立ち往生

               インターネットの投稿記事から転載

 

1月11日 午後7時頃 信越線登り「新潟発長岡行き」普通電車が東光寺と帯織の間で留まってしまう。東光寺駅を出発して300メートル進んだところで積雪に進路を阻まれ、電車が途中で止まった。最終的に救出されたのは12日1100頃である。帰宅時であったため、閉じ込められた乗客は430名に上った。

 電車が雪のため(雨のため、暴風雨のため)動かなくなることは時々ある。そのこと自体はある程度やむを得ないことだと思います。しかし、翌日11時まで箱詰め状態で置き去りというのはあるまじき事だと思います。

災害事故だよ。乗客最優先であるべきですよ。

代替え運転、或いは市町村に応援を求める。しかるべき処置をしなければいけない。

周辺の民家に避難させて欲しいと頼むことも考えるべき。

じっと、立って待っていたという乗客達の忍耐力には頭が下がる。日本人の忍耐力! JRが、JRが近隣の三条市に応援を、救助を頼めば応援の手を差し伸べてくれたと思う。

台風や、大雨、集中豪雨の時はおしなべて被害を受けているので、他の人を助けるところまで手が回らない。だから体育館や、公民館を避難所として利用し、被災者を収容する。今回に限れば、とんだ災害に遭ったのは電車の中に閉じ込められて430人だけである。泊めてくれる民家はあったと想像する。情報が伝われば、温かい飲み物、食べ物を炊き出してくれる人もいたと思う。勿論公民館や、体育館などの公共施設を使うことも出来たと思うのだが・・・・。

1月12日

JR東日本新潟支社は12日午後6時半から新潟市内で記者会見を開き、謝罪しました。

 

「長時間お客様が列車内に閉じ込められる結果となり、多大なる心身へのご負担をおかけしたことをおわび申し上げます」と述べ、謝罪しました

菅官房長官「利便と安全の確保 徹底したい」

 記者会見で、「利用者の方々は大変困難な状況にあったと認識している。JR東日本には、乗客救出のための代替輸送機関の手配がなぜできなかったのかに加え、関係機関への救援要請や、乗客への情報提供が適切に行われていたかなどの問題点をしっかり検証し、再発防止策を講じるよう、国土交通省から指示した」と述べました。

 

1月19日

許しがたいJR東日本の対策・反応

JR信越線 大雪で立往生 “バス提供の申し出辞退”

新潟県三条市のJR信越線でおよそ430人が乗った電車が大雪で半日以上、立往生した問題で、三条市から乗客を救助するためマイクロバスを提供するという申し出があったもののJR東日本は断った。全員を救助できないとして辞退していた。

 立往生が起きてからおよそ7時間後の今月12日の午前2時半ごろ、三条市から乗客を救助するためマイクロバスを提供するという申し出が県を通じてあったものの、辞退していた。

これっておかしくないですか。

しかも、災害発生から1週間以上も立ってからの発表である。

 

その3

柏駅の車内で女児を分娩 乗客皆が応援

 

1月19日

JR常磐線 柏駅

20代の女性が停車中の電車の中で出産した。

社内に居合わせた4.5人の中年の女性達が出産を助け、子供を取り上げた、

「おぎゃー」という出産時の赤ん坊の産声に、車内から祝福の拍手が湧いた。

人間は想像以上に優しく温かい。普段は無関心でもいざという時にはそうなれる可能性がある。そう信じる。人の温かい心を借りて、この世に産まれた赤ちゃんの健やかな成長を祈る。  

中日新聞の記事から

 

産気づいた直後に乗客の女性4、5人が出産した女性を取り囲み、出産経験者が女児を取り上げたという。停車後は駅員らが大量の白いタオルを車内に運び、ブルーシートで現場を覆った。消防によると、母子は救急車で市内の病院に搬送された。女児は短期の入院が必要で、女性は命に別条ないという。

 ツイッターには、出産した女性を名乗り「生んだ場所が場所でしたので多大なご迷惑(を)おかけしました。助けてくださった方、とても感謝しています」「人のために生きられる子に育ってほしいと願うばかりです」などと投稿があった。

 

 

医学用語として「街路出産」という言葉がある。又、トイレ分娩といって便意だと思ってトイレには行ったら分娩しちゃったということが時々あります。

 何であれ、良かったですね。

人の善意ということを感じる嬉しい話です。

その4

群馬県 草津温泉本白根山が水蒸気爆発

御嶽同様、水蒸気噴火か 

 

1月24日

こんな事を書き留めていたら、群馬県草津温泉の本白根山(2171M)が午前09時59分に爆発。白根火山ロープ・ウェイは運行を停止し山頂駅にはは80人近くが取り残された。又草津国際スキー場にも噴石が飛んだようである。3.000年振りの噴火だそうです。レベル1の活火山だった。当然の如く、観測体勢は十分ではなかったようである。前兆もなかった。水蒸気爆発だと考えられているが、御嶽同様に突然の爆発だった。訓練中の自衛隊員が1人死亡。負傷者も沢山でたようである。亡くなられた自衛隊員には心より哀悼の意を表します。

御嶽の大爆発による遭難事故は2014年9月のことである。あれから3年4ヶ月、再び死者を出す火山の爆発が起こった。

日本列島は真に火山列島であり、地震列島である。そして予測はつかない。その事を改めて思い知った。日本に活火山は111あるそうです。それらはいつ大爆発をするのか全く予断を許さないのだ。火山爆発も地震も全く余地不可能だ。

だから、火山列島であり、地震列島である日本で原子力発電所を造るなどと言うことは許されない。活断層があろうがなかろうが、全く予知・予見していなかったところで地震は起き、火山は爆発するのだ。御嶽山の爆発も、今回の本白根山も共にレベル 1の状態で爆発が起きました。熊本地震も最も地震の起きる確率が低いと考えられていた地方で起きた。

 

                            平成30年01月25日 脱稿

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